築年数が40年以上経過されたお建物の所有者様からの問い合わせで、部屋の床を歩くと沈む部分がだんだん広がってきたので、確認して欲しいというご要望でした。確認すると約50cm角の大きさで、かなり床が沈む部分がありました。ロフトがある部屋なのですが、ちょうどそのロフトのハシゴを掛けている部分の床が弱くなっていたので、おそらく長い年月のハシゴの昇降で荷重がかかり沈んできてしまったと思われます・・・。簡単に言いますと木材の「ヘタリ」という感じですね。
改善方法は、一番床の強度が弱くなっている部分を剥がして、床の下地の「根太」という木材をしっかり交換をしてから、合板を既存床カットした部分に合わせて貼りました。(下の写真)これで床の沈む部分の補強をしっかり改善できました。

今回は既存の床フローリング上から更に新規フローリング材を「重ね貼り」する作業を提案しました。
重ね貼りをするデメリットは、補修をしない他の部分の床よりフローリング厚みの12mm分だけ施工する箇所が他の部分と高さが上がってしまうことです。当該現場は廊下から入る部分と掃き出しのベランダへ出る部分の2か所で、「段差」が発生してしまいます。その反面、重ね貼りするメリットは床材が2重になり床の強度が上がります。また既存床材を剥がす手間とゴミ処分費が無くなるので全体的なコストを抑えられます。お客様へ「メリット・デメリット」をご説明させて頂きまして、今回は段差問題より強度が増すことが優先度が高いという認識になりましたので「重ね貼り」施工をお選び頂く運びになりました。
部分的な床交換をした場所以外の範囲のフローリング部分には、下地の根太に合わせて、細かくビス金物を固定してましたので重ね貼り後の「床鳴り」を控えられると思います。その処理を終わらせた後に、新規フローリング材を重ねていきました。段差部分は専用の見切り材を取り付けて、極力目立たない様に配慮させて頂きました。
